令和6年度学力検査(県立高校入試)の全体的状況が発表されました📒
大分県教育委員会より『令和6年度 県立高校入試の全体状況』が発表されました。例年6月には各教科の詳細が発表されますが、一旦全体の状況についてになります。
【全体の平均点について】
全体平均は昨年よりも11.6点上昇と、昨年の問題よりも易化した印象があります。全体平均で特に注目していただきたいのが、『合計点の分布状況(下の赤と青のグラフ)』です。点数の分布のグラフでは、平均点に一番多くの人数が集中することが多いですが、令和6年度の入試では、平均点が156.1点なのに対して、130点前後の人数が最も多くなっています。
この結果からわかることは、近年いわれている『学力の二極化』が顕著に見られます。このため勉強が得意な生徒と苦手な生徒に分かれてきている傾向がより強くなっている印象です。
【各教科の点数分布について】
国語
昨年度よりも平均点は5.8点下降し、昨年よりも難化している。問題の傾向としては大きな変化もなく、平均点付近に一番生徒が多く分布している。生徒のもっている力がきれいに出ている印象です。
社会
平均点は7.2点上昇し、点数は取りやすいテストであった。生徒の割合もきれいに分布し、国語と同様実力のある生徒が点数の取りやすいテストになっていた。暗記科目であるが、10~19点の部分にも15.3%の生徒がいるため、地道に暗記の学習を行った生徒と、うまく学習を進められなかった生徒の差は広がっていると思われる。
数学
平均点は昨年から大きく変わっていない。数学は計算小問と各大問の(1)を確実にとれば20点近く取れるようになっているが、0~19点の部分に21.3%(5人に1人)がいることから、基本的な計算をしっかりできるようになれば、点数の上昇が見込めた生徒が多かった印象です。
理科
平均点が9.4点上昇し、全体の半分以上が30点以上をとっていることから、点数が非常にとりやすいテストであったことがうかがえる。そのため、理科が苦手な生徒は周りが取れている中で点が取れなかったという状況が起こった生徒もいたと思われる。苦手教科があることのリスクを強く感じる結果となっている。
英語
平均点の27点の範囲ではなく、10~19点の範囲に多くの生徒が分布し、3人中1人は19点以下と、英語の苦手な生徒が増えている。小学校の英語の教科化など英語改革が進んでいる中で、小学校からの基礎の積み上げが高校入試で大きな差になって表れている。